アフターコロナに問われる「会社の価値」、社員を引き付ける組織とは
コロナ禍で人々の働き方は大きく変わっています Photo:PIXTA

リモートワークの合間で
転職活動を始める人が増加?

 前回の記事では、新型コロナウイルスの感染拡大による半強制的なリモートワークの普及が、日本企業のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用への移行を促し、働く人のプロフェッショナル化がこれまで以上に促進される可能性を指摘しました。一方、こうした動きが加速すれば、企業がプロフェッショナル化する社員に対しどのような価値を提供できるかが問われるようになってきます。

 今回はこの「これからの企業が提供すべき価値」について考えてみましょう。

 世の中の経営者の中にはリモートワークが続くことで、「うちの社員、辞めてしまうのではないか……」と、不安になっている人も少なくないと思います。

 実際、当社では日中の面談を希望する転職候補者が増加しています。以前は仕事を終えた後や休暇などで面談の時間を確保する人が多かったのですが、当社の主な顧客層であるマネジャークラス以上の人たちはいま、リモートワークをしている方が多いので、昼間1時間くらいはすぐに空けることができます。当社もリモート面談に対応しているので、こうしたリモートワーク中の合間の時間を利用する方が増えているのです。

 見方を変えれば、出社の制約がなくなった社員たちが、自分の意思で自由に動き始めているということです。

 社員が毎日出社していれば、経営者は朝礼やミーティングなどを行って求心力を高め、社員の帰属意識を確かめることで自分自身も安心感を得られることでしょう。しかし、リモートワークの普及が、結果としてその機会を奪っています。しかも社員がプロフェッショナル化すればするほど人材市場では引く手あまたとなり、その会社で働く価値を見いだせなければ辞められてしまう可能性は高まります。