コロナ禍で変わる働き方、東京のビジネスマンが淘汰されかねないワケ
新型コロナウイルスの影響で、リモートワークに切り替える企業が急増しています Photo:PIXTA

リモートワークの急速な普及が
ジョブ型雇用への移行を促す

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当社では3月末から原則として社員全員を在宅勤務としました。この原稿を書いている今日も出社しているのは私と、税理士との定期的な打ち合わせがある1人、ネット環境が自宅にない若手社員、会社から徒歩3分の場所に住んでいる社員の計4人だけです。

 これまで必要性が指摘されながらもリモートワークはなかなか普及してきませんでしたが、助成金が出ることもあり、新型コロナ対策を機に一気に普及する気配を感じます。そしてこの動きがさらに進んでいくと、日本の働き方に大きな変化をもたらす可能性が高いと思います。今回はこのテーマを考察していきましょう。

 そもそも、なぜこれまでリモートワークが普及しなかったのかというと、コストやネット環境の問題などさまざまな要因が考えられますが、中でも大きいのは日本企業の働き方です。欧米の企業が、一人ひとりの業務をジョブ・ディスクリプション(業務内容や範囲を記した職務記述書)で明確にした「ジョブ型雇用」なのに対し、日本企業はメンバーシップ型雇用で、業務の分担があまり明確になっていません。

 しかしリモートで仕事をしようとすると、一人ひとりの業務が明確になっていないと業務の割り振りができません。みんなが同じ場所に集まって、それぞれの様子をうかがいながら上司が割り振ったり、空気を読んだ部下が手を挙げたりしながら仕事を進めることはできないのです。