ランキング1位はキーエンス
40歳推計年収は2140.9万円

 栄えある第1位に輝いたのは、「40歳年収が高い企業ランキング」上位の常連、キーエンスです。主に工場の自動化(ファクトリーオートメーション、FA)用機器の制御に使うセンサー機器を扱っています。40歳推計年収で2140.9万円という数字をたたき出しました。

 キーエンスのすごさを端的に表しているのは、その収益力の高さです。

 事業規模を表す「売上高」は、5871億円(2019年3月期、以下同)と、同業他社と比べてさほど目立ちません。キーエンスの業種区分である「電気機器」の中で比べると、その差は歴然です。業界トップの日立製作所が9.5兆円、2位ソニーが8.7兆円、3位パナソニックが8.0兆円。文字通り「ケタ違い」の差があります。

 ところが、本業の稼ぎを表す「営業利益」が売上高に占める割合を示す「売上高営業利益率」を見ると、今度は逆にキーエンスがケタ違いの強さを見せつけます。

 売上高に対していかに利益を稼ぎ出しているかを示す指標ですが、業界平均は6.17%。また、前述した売上高業界トップ3企業の売上高営業利益率を高い順に見てみると、ソニー10.3%、パナソニック5.1%という状況です(日立は独自の調整を加えた営業利益を用いており、単純な横比較ができないため除外)。

 ところが、キーエンスの売上高営業利益率はなんと54.1%もあります。この高収益率こそ、高年収の源泉となっているのです。

4位三菱商事、5位伊藤忠…
トップ10に総合商社が5社も

 キーエンスに次ぐ2位となったのは、不動産業を手掛けるヒューリック(1761.6万円)。同社は12年12月期~19年12月期まで、営業利益・純利益ともに8期連続で増益という業績を上げてきました。

 それとリンクするように「40歳年収が高い企業ランキング」でも下記の通り、順位も40歳推計年収も年々右肩上がりを続けています。

17年 10位 1278.1万円
18年 5位 1416.2万円
19年 4位 1637.8万円
20年 2位 1761.6万円(今回)

 次に3位以下へ目を移すと、トップ10の中に総合商社が5社もランクインしていることが分かります。

4位 三菱商事(1589.0万円)
5位 伊藤忠商事(1507.9万円)
7位 三井物産(1413.4万円)
9位 丸紅(1375.0万円)
10位 住友商事(1370.1万円)

 世間の「高年収」というイメージ通りの結果といえるでしょう。また、三菱商事から業界首位の座を奪取しようとひた迫る伊藤忠が、このランキングでもデッドヒートを繰り広げている様子がうかがえます。

 ただし、高年収を謳歌してきた商社業界も新型コロナウイルスの襲来とともに転機を迎えるかもしれません。20年3月期決算ではランキング9位の丸紅が1902億円の最終赤字に転落。さらには、三井物産は今期(21年3月期)の純利益の見通しについて、前年同期比で54%もの減少となる1800億円と見込んでいます。

 新型コロナウイルスの感染拡大がいつ終息するのか、いまだ不透明な状況が続いています。商社に限らず他の多くの業界についてもいえることですが、来年の「40歳年収が高い企業ランキング」にコロナ禍がどのような影響を与えるのかについては気になるところです。