川村隆会長と小早川智明社長6月で退任する東京電力ホールディングスの川村隆会長(左)。経営危機に陥っていた日立製作所をV字回復させた名経営者として、2017年に三顧の礼で迎えられた Photo by Ryo Horiuchi

東京電力ホールディングス(HD)の川村隆会長が今年6月に退任し、会長職が空席になる。東電HDとしては、次期会長にと願う大本命がいた。しかし、誤算が重なり、口説き落とせなかったのである。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

東電HD会長職が空席に
火中の栗を拾う者なし

 東京電力ホールディングス(HD)の川村隆会長(80歳)が6月に退任し、会長職は空席になる。80歳をめどに退任するのは既定路線であり、東電HDは今年3月末までに次期会長を固めるはずだった。

 東電HD、そして事実上の筆頭株主である政府は、昨年秋ごろから水面下で次期会長候補の絞り込みを始めていた。三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長や日本商工会議所の三村明夫会頭、武田薬品工業元社長の長谷川閑史氏など、経済界の重鎮を中心に感触を探った。