米国の石油精製業界に、全米で自動車の利用が回復を遂げているという明るいニュースがある。バレロ・エナジーやフィリップス66といった製油業者は、4月上旬に通常の半分程度に落ち込んだガソリン需要の回復が続くと予測している。新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて導入したロックダウン(都市封鎖)を、複数の州が解除しようとしているためだ。こうした動きを背景に、このところ引き絞ってきたガソリン生産量を元に戻そうとする製油事業者もある。ただ、増産すればガソリンスタンドでの小売価格の低迷を長引かせそうだ。調査会社ガスバディーによれば、7日時点でレギュラーガソリンの全米平均小売価格は1ガロン=約1.80ドル(約192円)だった。昨年の同時期は同2.89ドルだった。