恋愛の三角関係というのは、メロドラマやハリウッド作品のお決まりの展開だった。だがここにきて、世界の農産物貿易においても、それが繰り返されている。中国は18日、豪州産大麦(主にビール醸造に使用される)に80.5%の追加関税を課した。補助金による支援を受けて、不当に廉価で販売されているというのがその理由だ。その数日前には、中国は豪州産牛肉についても、検査・検疫の要件に違反したとして、輸入を一部禁止している。オーストラリアが新型コロナウイルスの発生源を巡り、徹底した国際調査を求めたことから、豪中関係は悪化の一途をたどっている。ここで最も興味深いのが、中国が税関総署ウェブサイトに5月14日掲載した告知で、米国産大麦の購入を許可した点だ。それまで米国産大麦の輸入は認められていなかったが、米中の貿易合意に基づき変更が求められた。