米連邦準備制度理事会(FRB)が27 日公表した地区連銀景況報告(ベージュブック)によると、新型コロナウイルス流行を受けて経済活動が低迷する中、企業は景気回復の兆候をさほど見いだせていないことが明らかになった。米国では、5月中旬まで大半の地域で、小売店やレストランがおおむね営業を停止しており、報告書は労働市場の悪化や消費の手控えが続いていると指摘した。FRBによると、企業活動の再開に伴い全体的な活動も上向くと期待する向きが多かった。ただ、「先行きは極めて不透明」とし、回復のペースについては悲観的な見方が大半を占めた。今回のベージュブックは、ウイルス感染拡大に伴う封鎖措置が全米で実施されてから約2カ月が経過した5月18日までの情報を基にまとめられた。