米司法当局は、北朝鮮の違法送金に関与したとして30人余りを一括起訴していた。被告らは2013年以降、外国のダミー会社を利用して米ドルを使い、少なくとも25億ドル(約2700億円)を送金。米国は対北朝鮮制裁の一環として、世界の金融システムから北朝鮮を排除しようとしている。28日公表された2月の起訴状によると、北朝鮮の当局者と代理人は同国の主要な外国為替取扱銀行「フォーリン・トレード・バンク(FTB)」の支店をひそかにタイ、オーストリア、ロシア、中国などに開設し、運営していた。北朝鮮の弾道ミサイルや大量破壊兵器開発プログラムの資金源を断つため、米財務省がFTBを制裁対象に指定した後の出来事だ。起訴状によれば、北朝鮮当局者・代理人はFTBの支店から多数のダミー会社を立ち上げ、同国の代理で商品調達や禁止されている米ドル取引を行っていた。1月にもそうした取引があったという。