ちなみに脱税事件では、記者がニュース原稿に告発された法人や個人のコメントを掲載するのは「礼儀」とされている。

 脱税事件の各報道でご覧いただきたいのだが、コメントで「担当者不在でコメントできない」は、今の時代、携帯電話があるわけだから「折り返し連絡します」というのが可能なはずだ。

 あえて「不在」を強調するのは最初からコメントする気がないことを指している。反省がないし、再び不法・脱法行為をするような企業だろう。

「国税当局と見解の相違はあったが、指摘に従い修正申告した」は、体面を保つために「見解の相違」を強調しているが、苦しい立場は分かる。

「真摯なコメント」に感じるが
社員に報いるべきだったのでは…

 今回、同社と近藤社長は代理人弁護士を通じ、報道各社に「ファンをはじめ、関係者にご心配、ご迷惑をお掛けすることについて誠に申し訳なく、心よりおわび申し上げる。国税当局の指導に従って修正申告を行い、全額納付した」とコメントした。

 納税は国民の3大義務。脱税は国家・国民に対する詐欺行為で“最大の裏切り行為”ともいわれ、刑事で立件されると銀行も相手にしないとされる。

 今回のケースでは、“真摯なコメント”というイメージを受けた。

 ただ、気になるのは、社員が「売り上げがわれわれに還元されていなかったの?」という不満が起きるのではないかということだ。

 というのも、所得が正当に申告されていたら、社員の給与が増えていたはずだ。近藤社長にどういう意図があったのかは筆者には分からない。

 筆者が思うのは、近藤社長が脱税について説明すべきはファンではなく、むしろこれまで会社を支えてきてくれた社員ではないのか。

「社長、脱税した利益をもう少し給料に回してほしかったですね」って言われたら、どう回答するのだろうか…。