シニア層がリバランスをするのは難しい

 おそらく、どの啓蒙本でもリバランスの大事さには言及しており、その重要性については私も異論はありません。ただ、人生の局面によって、その効果が変わってくる点はあまり知られていないと思います。ここでの分析から明らかになったように、資産形成局面にある若者よりも、老後の引き出し局面にあるシニア層のほうが、よりリバランスが大事になるのです。

 一方、シニア層は加齢に伴い認知力が衰えていくため、適切な投資行動が取れなくなる傾向があります。特に今の株式市場のように大きく混乱する局面では、シニア層のほうが悲観的な報道を直感的・短絡的に解釈して投げ売りしやすいと言われており、彼らが下落時にその資産を買い増すリバランスを自分で行うのはとても難しいと思います。

 そんなシニア層にとって必要なのは、自分に代わってリバランスを提案・実践してくれるアドバイザーの存在ではないでしょうか。今は金融機関だけでなくIFAという独立したアドバイザーもいます。シニア層になる前にオヤジたちが今やるべきことは、このような信頼できるアドバイザーを見つけることではないでしょうか。

 101回続いた当連載も今回が最終回になります。当連載が、オヤジたちが自分の理想の老後を手に入れるための一助になってくれたら幸いです。

今回の川柳
リバランス あなたの資産を 守ります

(アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長 後藤順一郎)

※本記事中の発言は筆者の個人的な見解であり、筆者が所属するアライアンス・バーンスタイン株式会社の見解ではありません。