守旧派vs改革派の戦いは
近畿と中四国の全面戦争に
中家、中川の両氏に対抗する勢力もあるにはある。全中会長選に立候補したJA徳島中央会の中西庄次郎会長(69歳)がその筆頭だ。農協関係者によると「中西氏は会長定年延長に反対する改革派」だ。
中西氏はダイヤモンド編集部が農家1661人から回答を得たアンケートで、都道府県中央会としての支持率が50.0%(全国5位)と農家の支持を集める(ちなみに中家氏の支持率は42.9%〈20位〉、中川氏は22.2%〈46位〉)。
とはいえ、ご多分にもれず現職有利はJAグループの選挙にも当てはまる。中西氏は地元の中国・四国地区から、東海、北陸、九州へ支持を広げつつあるが、形勢を逆転させるには至っていないと見られる。
一方、共済連会長のポスト争奪戦は、中川氏とJA岡山中央会会長の青江伯夫氏の一騎打ちになりそうだ。
つまり、全中、共済連の会長選は、守旧派の近畿(和歌山県の中家氏と京都府の中川氏)と改革派の中国・四国(徳島県の中西氏と岡山県の青江氏)の全面戦争の構図になっているのだ。
中西氏の出馬で一気に注目を集める全中会長選挙の結果が判明するのは7月3日。守旧派vs改革派の戦いは、JAグループの未来を決する「岐路」である。
農協組合長らは、従来のように県域の組織票に従って投票するのではなく、自らの意思でリーダーを決めるべきだろう。
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ダイヤモンド・オンラインでは、JAグループ京都による組織の私物化問題など、JAグループの「闇」について、6月22日月曜から詳報する予定です。