「年金改革法」が成立
重要な5つの変更ポイント
5年に1度実施される公的年金「財政検証」の結果が昨年(2019年)8月に公表された。その後数回の社会保障審議会年金部会を経て、今年3月に新たな法案「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」(年金改革法)が国会に提出され、先月(5月)29日に成立した。
この法案は衆議院、参議院ともに、共産党以外は全ての与野党が賛成に回ったという法案である。いくつかの議論はあったものの、改革の方向としてはいずれも今の時代に合致したものだといえよう。具体的に法案の中身を見ていくと、いくつかの意図や方向性がはっきりと見えてくる。今回の法案については、公的年金と確定拠出年金に関する変更が主なものであるが、その中で重要なものを5つ挙げておこう。