ドナルド・トランプ米大統領は先週、国内の暴動鎮圧で軍隊を投入するかを巡り、意見が対立したマーク・エスパー国防長官を解任する寸前だったものの、顧問や側近らが解任を思いとどまらせていた。複数の政府当局者の話で明らかになった。白人警官による暴行で黒人男性ジョージ・フロイド氏が死亡した事件をきっかけに首都ワシントンをはじめ各地に広まった暴動を鎮圧するため、トランプ大統領は連邦軍を投入する考えを示していた。エスパー氏はこれに賛同しなかったため、トランプ氏の怒りを買ったという。当局者によると、トランプ氏はエスパー氏の解任について複数の顧問と話し合っていた。エスパー氏はトランプ政権で4人目の国防長官として2017年1月から現職。顧問が解任を思いとどまるよう進言したため、エスパー氏を即刻解任する考えを取り下げたという。