そのせいで今日のアメリカは、先進国なのに公的な医療保険制度もない国になり、2020年の新型コロナウイルス騒動では高額な医療費がネックとなって、多くの犠牲者を出してしまった。

 確かに初診料が1万~3万円、救急車を呼ぶのに3万~5万円、親知らずを抜くのに10万円、盲腸の手術をするのに100万円も取られるシステムでは、たとえ新型コロナウイルス感染が疑われても、よほど重症化しない限り医者に行こうとは思わないだろう。

 このように、アメリカが今回の新型コロナウイルスで多数の犠牲者を出した背景を深く掘り下げてると、ピューリタンの倫理的観念が土台となっていたことがわかる。

 思想は国民の生き方を方向づけ、宗教がそれを決定づける。こうしてその国の国民は「その国らしさ」を、より色濃く形成している。そして、各国の政治や経済を動かしているのは、紛れもなくそこに住む住民であり、そうやって醸成されてきた“らしさ”が政治や経済にも反映されるのは当然のことなのかもしれない。