15日夜にヒマラヤ山脈の標高約4300メートルの国境付近で発生したインド・中国両軍の衝突では、4時間余りにわたって兵士が素手で殴り合い、石を投げ、有刺鉄線を巻き付けたこん棒で攻撃した。インド当局によると、両軍兵士の一部が混乱の中で崖から川に転落。少なくとも20人のインド兵が死亡した。インドによると、中国側にも死傷者が出ている。係争地域における中印の衝突で死者が出るのは約50年ぶり。中国側は死傷者が出たかは明らかにしていない。中印は17日、攻撃を始めたのは相手側だとして互いを非難した。インド外務省は、中国が事前に攻撃を計画しており、衝突の直接的な責任があると主張。ナレンドラ・モディ首相は国民向けの演説で、「インドは平和を望んでいるが、挑発されれば、相応の報復措置を講じる能力がある」と主張した。
中印の衝突、暗闇の4時間に何が
有刺鉄線付きのこん棒、投石、崖からの転落――
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