「デジタルサービス税」を巡り、米国は欧州に対して一歩も引かない構えを見せている。投資家は、欧米間の関税交渉を巡る過去の投資戦略をもう一度おさらいする必要があるかもしれない。スティーブン・ムニューシン米財務長官は、フランス、イタリア、スペイン、英国の財務相に対し、国際課税ルールを見直す交渉の中断を書簡で要請した。新型コロナウイルス禍をその理由に挙げている。米国政府は本当に小休止したいのかもしれないし、あるいは改革をやめさせるための都合のいい言い訳にすぎないのかもしれない。米国はやる気をうせたように見える。これに対し、英仏伊西の財務相は18日、共同コメントを発表して反撃。できるだけ早く国際的な合意を得たい意向を繰り返した。これで、突破口を探るため水面下で交渉を行う時間はいくらか稼げるかもしれない。