そもそもテレワーク併用で、まだ調子がつかめない新入社員が少ないだろうと想像される。一方、オフィスに毎日通うことができたとしても、これはこれで体が慣れないということがあり得る。

「生活が変わると疲れるのは普通のことなので、気にしないで」と声を掛けたいところだが、せっかくの機会なので、今後、長年役に立つはずの仕事のコツをお伝えできればと思う。

新入社員へのアドバイス
ベタな3原則

 相手が「新入社員」ということだけを意識すると、(1)時間に遅れるな、(2)周囲の名前を早く覚えよ、(3)適切なあいさつを常に元気に行え、といういささかベタなアドバイスが頭に浮かぶ。

 いずれも他人から見た印象を改善することによって、自分の側の精神的なストレスが軽減されることを重視したアドバイスだ。

 立場を変えて、「インストラクター」などと称される新入社員の指導係の視点から考えてみよう。

 1年間たってみて、自分が担当する新人が1日も遅刻せずに元気に出社して、カードローンなどの借金を背負っていなければ、生活が破綻していないということ。まずは一安心というくらいのものだ。

 会社員生活に慣れてくれたら、後は本人の素質次第だ。最初から大きな期待を押し付けてはいけないし、まして、プレッシャーを掛けることを教育だと勘違いしてはいけない。

 特に指導者が、自分のストレスのはけ口を弟子である新人に向けることは厳に慎まなければならない。「自分はこんなに大変なのだから、こいつ(=新人)ももっと頑張るべきだ」という思考がよくない。「自分」と「新人」は別の人格だ。

 新人の側では、先輩の指導や要求が理不尽だと思ったら、何はともあれ、それをノートにでも記録しておこう。後になって、「今にして思うと、あれでよかったのだ」と思えるケースがそこそこにあるだろう。しかし、先輩の側が不適切な場合は、後にきっちりと「けじめ」をつけるのが社会人としてよいことだ。