IT企業が公表しているビッグデータを見ていくと、世界経済は4月中旬をボトムにしてその活動を徐々に取り戻してきたことが分かる。しかし非常に悩ましいのは、米国の南部や西部で見られるように、人の動きが活発化した地域で新型コロナウイルスの感染者が急増してしまった点だ。
レストラン予約サイト大手の米オープンテーブルの予約件数データを見てみよう。4月12日(日)のニューヨーク州、フロリダ州、テキサス州、アリゾナ州はいずれも前年比100%減だった。6月21日(日)の前年比は、ニューヨークは85%減と低調だったが、フロリダは16%減、テキサスは9%減、アリゾナは24%減とかなり復調の兆しを見せていた。
しかし、コロナ感染者確認数の7日間平均を4月6日の週と6月22日の週で比べてみると、別の景色が見えてくる。ニューヨークは93%減と抑え込んでいるのに対して、フロリダは525%増、テキサスは492%増、アリゾナは1650%増と恐ろしい状況にある(これらはまだ感染第1波の延長であり、第2波ではない)。