米国が秋にどんな状態になっているのかを占うのは難しい。だが、平素とは程遠いものになりそうだ。先週はそうなる見込みがさらに明確なものになった。経済活動を最も早く再開させた州の幾つかで新型コロナウイルスの新たな感染者が急増した。夏の終わりまでに感染状況が十分に収束し、通常通りのビジネスが全面的に再開できるようになる可能性は低い。投資家は年内の経済見通しを見直す必要がある。回復の道筋は「V字」か「W字」か、それとも「U字」なのかを議論するにとどまらず、日常生活がどのような姿になるのか、その詳細を考えることだ。「仕事」「学校」「社交的な集まり」という3つの側面において何が起きるか考えたい。多くの職場で、人々が集まって仕事をするのは感染に対する安全面で難しくなっているが、この状況は秋にも続くだろう。例えば現在、オフィス内で密接した席に座るのはあまりにも危険であり、ワクチンができるまでは、雇う側も雇われる側も多くがそう考えるだろう。そのため、席の配置を換え、パーティションの高さを上げることになる。そして多くの職場では、従来と同じ人数でオフィス勤務することができなくなり、時間差勤務や週の出社日を数日に抑える在宅勤務態勢が必要になる。それが可能な企業は少なくとも年内、社員に完全在宅勤務を許可するだろう。フェイスブックやアルファベット傘下のグーグルは既にこの計画を明らかにしている。