米株式市場は、無料株取引アプリ「ロビンフッド」を使う、暇を持て余した個人投資家のおかげで理性を失ったとの懸念がアナリストの間で出ている。だが、中国に比べれば米国市場は足元にも及ばない。中国株式市場はこのところ破竹の勢いだ。上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は、この1週間で14%値上がりしている。背景には、株高を支える明るい材料がある。中国景気は緩やかな回復を遂げており、企業利益も持ち直している。中国は欧米の中銀が行っているような目立った介入は行っていないものの、金融環境は著しく緩和的な状況にある。中国人民銀行(中央銀行)が注目する債券・株式ファイナンスの残高は5月、前年同月比の伸びがここ約20カ月で最も高い水準となったほか、短期金融市場の金利も1月以来、大幅に低下した。
中国が命じる「健全な強気相場」 市場は従順
よみがえる2015年暴落の記憶
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