ご存じのように、コロナ対策で株を上げた自治体首長と対照的に、安倍政権の支持率はガクンと落ち込んだ。そのため、来年10月の任期満了までにある衆院選では議席を減らすといわれている。そんな逆風の中、「コロナ対策でリーダーシップを発揮した」などと言われ、実際に330万票を獲得して再選した小池氏が、政府のコロナ対策と真逆の呼びかけを行えば、政府の株はさらに下がるうえに、自民党が強い地盤を持つ地方に揺さぶりをかけられる。

 小池氏の「都民は地方に行くな」という呼びかけは、地方では「素晴らしい!」と評価されている。政府はとかく首都・東京を中心とした政策をとるので、もともと地方の自民党員には不満が燻っている。つまり小池氏の呼びかけは、安倍政権への不満を刺激することになるのだ。

次期衆院選を睨んで
小池氏が共闘する2人のキーマン

 では、なぜ安倍政権をそこまで敵視するのか。もちろん、よく言われるように「国政へ戻る」という狙いもあるかもしれないが、個人的な「読み」としては、ポスト安倍レースの中で、石破茂氏を台頭させるためではないかと見ている。

「小池氏が石破氏を応援する?バカも休み休み言え」と笑われてしまうかもしれないが、実はこのお2人、旧新進党時代からの長いお付き合いで、互いの力量を認め合っている関係なのだ。

 自民党が野党に下野していた時代も、石破氏が政調会長、小池氏は総務会長として、共に執行部で自民党を盛り上げたということもあり、2012年に行われた総裁選で、小池氏は安倍氏の対抗馬として名乗りを上げた石破氏を支持している。また、石破氏も小池氏を評価している。「希望の党」を設立して国政に乗り出した際に、記者団に対してこのように語っている。

「なめたら大変なことになる。怖いとかそういうもんじゃない。小池百合子という人を侮ったら、大変な目に遭うということは言っておく」

 だが、筆者がこの2人の「共闘」の可能性を考えるのは、もう1人、旧新進党時代から両者と長い付き合いがある大物政治家の存在がある。二階俊博氏だ。