米オレゴン州ポートランドは政治的左派、右派双方から非難を浴びている。同市の一角では人種問題を巡る抗議デモが頻繁に行われ、しばしば暴力的になっている。ポートランドは抗議行動の長い歴史を持っている。テッド・ウィーラー市長とシティー・カウンシル(選挙で選ばれる市長と4人のコミッショナーの5人で構成)の僚友たちは、板挟み状態にある。連邦機関の介入に反対している市長らは、住民・事業者・抗議行動参加者の相反するさまざまな要求への対応を迫られている。そうした批判の中には、市がほとんど何もしていないというものから、市の行動は行き過ぎというものまである。ウィーラー市長は先週、マルトノマ郡の法務関連の施設で抗議デモ隊を前にして、警察改革への支持と、近隣に配置された連邦機関要員の介入反対を表明した。だが、市長は罵声を浴びた。デモ隊はポートランド警察に対する市長の監督状況に怒りを示し、市長職を辞すべきだと叫ぶ者もいた。それから1時間ほどして市長は、暴徒鎮圧用の装備をととのえた連邦機関要員が発射した催涙ガスを浴びた。