マレーシアの政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」を舞台にした巨額汚職事件を巡る裁判が28日行われ、ナジブ・ラザク元首相に対し、マネーロンダリング(資金洗浄)、背任、職権乱用の罪で有罪判決が言い渡された。マネーロンダリング3件、背任3件、職権乱用1件で有罪判決を受けた。それぞれ最長15~20年の禁錮刑が科される。検察側はナジブ被告が1MDBの一部門から4200万リンギ(約10億円)を不正に受け取ったと主張していた。被告は裁判で不正行為を否定していた。ナジブ被告を巡っては、1MDBを舞台にした不正行為疑惑に関連し、別の罪状でも起訴されている。米捜査当局によると、2009~14年に45億ドル超が1MDBから盗まれ、さまざまな銀行口座を通じて洗浄されるなど、過去最大級の金融スキャンダルとなった。