馬路村かつて、高知県馬路村へ中国からの視察団を案内したこともあった

香港の会社が出願した
「馬路村」商標登録

 2週間ほど前、高知県馬路村のある関係者が、フェイスブックに次のようなニュースをアップしていた。

「香港の会社が、高知県安芸郡馬路村と同名の『馬路村』を、特許庁に商標登録するために出願していることが、16日までに分かった。専門家は『認められる可能性は低い』とするが、馬路村とユズを使った関連商品を販売する馬路村農協は、想定外の事態に困惑している。(中略)馬路村農協の担当者は『認められるのはハードルが高いと思う。しかし、1%でも(登録の)可能性があれば対応せざるを得ない』。山﨑出村長は『まさか、と驚いた。昭和の時代から積み上げてきたブランドで、何としても守らないといけない』と話している」

 特許庁が公開している情報によると、香港の会社は昨年12月、洗剤や香水、シャンプー、化粧品などに「馬路村」を使う目的で出願したという。今年1月ごろ、馬路村農協が自身の商標を確認する中で、偶然気付いたという。

 適正な手続きが取られていれば、全ての出願を審査する特許庁には非がない。たとえその審査を受け、香港の会社が登録しようとした商標が認められるという結果が出ても、全くおかしいことではない。商標登録には先願主義の原則があるからだ。

 しかし、そうだとしても香港の会社の登録行為を、私は全く評価できない。そのビジネスの意図が汚いからだ。一方で、馬路村と馬路村農協が、いかにも被害を受けたような役柄を演じているのも滑稽だと思う。

 私は我慢できず、フェイスブックに下記のような辛口のコメントを入れた。

「過去の栄光にあぐらをかいているばかりで、海外戦略を練ったことも考えたこともない、無為無策の馬路村に、香港の商標登録(出願)はむしろ批判の一刺しをした、と私は別の意味で香港の商標登録(出願行為)を支持します」

 すると、このコメントをアップした瞬間、私はその馬路村の関係者にブロックされた。批判の声を聴きたくない馬路村と馬路村農協は、「これでは成長しない」と言いたくなった。