日本を視察を繰り返した青年リーダーが
4回目の来日から半年でライチビールを完成
今年4月、故郷の中国・海南島火山村にUターンして起業した青年リーダーの1人、陳統奎さんが「6次産業視察団」を率いて来日した。私は、彼が行きたいと希望した山梨県清里にある「萌木の村」の訪問を手配した。
視察団は、火山村の名物である果物のライチを活かしてライチビールを作ろうという構想を持っており、これまで「萌木の村」の経営者、舩木上次さんとの交流を深めてきた。
視察を終えて「萌木の村」を出るとき、私は陳さんにプレッシャーをかけた。
「ここ数年、陳さんを日本のあちらこちらに案内していったが、そろそろ成果を出してもいい時期になったと思う。ライチビールはなかなかいい構想じゃないですか」と。
陳さんもしきりにうなずき、「そうだね」と答えた。だが、4回目の視察からわずか半年後、陳さんは本当にライチビールを完成させてしまったのだ。
私は2013年2月6日、中国の有力SNSウェイボー(微博)で陳さんのことを知り、その年の10月、陳さんたちの日本視察スケジュールを手配した。その際、陳さんは舩木さんと出会う。私が「萌木の村」を強く勧めたからだ。