米国内総生産(GDP)は4-6月期(第2四半期)に過去最悪の大幅減となった。政府が新型コロナウイルス危機対策の刺激措置を講じていなければ、さらに悪化していたことだろう。商務省が30日発表した4-6月期の国内総生産(GDP)は前期比年率換算で32.9%減となった。1-3月期は同5%の減少だった。年率換算値が示すのは、当該四半期のペースで景気縮小が1年間続いた場合にGDPがどれほど減少するかだ。幸い、それは現実化する数字ではない。だが、実質GDPは10-12月期から10.6%低下しており、米経済は金融危機後に陥った際より2倍も深い穴に落ち込んでいる。米経済のけん引役は個人消費だ。個人消費の落ち込みは、GDP減少幅の4分の3余りを占めた。支出項目で最大のサービス支出は年率43.5%減少し、歯科医院に行ったりレストランで食事したりといった多様な支出行動が、米国人にとって単純に不可能になったことを反映している。衣服や食料品などを含む非耐久消費財の落ち込みはそれより小さく、15.9%減となった。
米GDPが大穴に転落、掘ったのは消費者
有料会員限定
あなたにおすすめ