夏場になると足が蒸れてむしょうにかゆくなる。中高年にはおなじみのあのかゆみ、水虫の再来だ。Japan Foot Week(JFW)研究会の調査では約2500万人、つまり日本人の5人に1人が水虫にかかっているという。水虫はなぜか民間療法に頼る人が多く、医者に行かずにお茶で足を洗ってみたり、酢を入れたお湯に突っ込んでみたり、いろいろと試しては治らないと嘆く。どうやら今の医学では治せないからと端から諦めているらしい。確かに昭和の昔は治らなかった。しかし、令和の今、水虫は薬できっちり治るのだ。(サイエンスライター 川口友万)
3人に1人は
ニセ水虫
足の裏がかゆくなると水虫だと思う。薬局に行くといろいろな薬が売られている。買って塗るが治らない。そこで別の薬を買うがやはり効かない。そのうち夏が過ぎ、秋も終わり、気がつけばかゆみが治まっている。
そういう人は多いと思う。だが、なぜ薬が効かないのか。
実は水虫だと思っている人の2~3人に1人はニセ水虫といわれる、異汗性湿疹という別の病気だからだ。その場合、水虫の薬では治らない。