決算延期で今秋以降
本格的なリストラか

 図2・図3は、リーマンショック直後の2008年9月から半年間の募集開示企業数の推移と、今回の新型コロナウイルスに関する報道が始まった今年1月から半年間の募集件数の推移の比較だ。

 日本国内でリーマンショックが直撃した2008年9月を起点に、2009年1月と2月にそれぞれ募集企業が30社を超え、大きな山が来ている。

 一方、新型コロナでは、コロナの感染報道が始まった今年1月を起点にすると、やはり5月、6月に増加の山が起きている。

 しかし、今年は新型コロナの影響を背景に、3月に東京証券取引所が3月期決算の発表を9月まで延長を認めた。これにより上場企業の決算発表は例年と異なりイレギュラーで、本決算、株主総会の開催を後ろ倒しにしている企業も少なくない。こうしたことから、早期・希望退職の募集が秋以降に増える可能性が高まっている。

 上場企業の業績は先行きが見通せない状況が続く。2020年下半期は米大統領選挙(2020年11月)があり、東京五輪・パラリンピック(2021年夏)やドバイ万博(2021年10月)など21年にかけて、国際的なイベントが目白押しだ。

 ただ、国際的な会議や商談会も軒並み中止を強いられるなか、海外から万単位のインバウンド需要が望めるイベントや本丸ともいえる東京五輪も開催が危ぶまれ、無観客開催も検討される現状では、中小企業に限らず、大手企業も受けるダメージは小さくない。

 こうした中、長引く3密回避や“新しい生活様式”に代表される一般的なライフスタイル、働き方の大きな変化で、事業のシフトチェンジを迫られる企業も出てこざるを得ない。さらなる事業体制の見直しで、社員のジョブチェンジの機会が訪れる可能性もある。