アメリカの名門カレッジ2年間のMBA講義をイラストでまとめた新刊書籍『ザ・ビジュアルMBA 経営学の要点を学べるスケッチノート』は、リーダーシップや財務・会計、マーケティングなどに至るまで全20科目を網羅的に、しかも視覚的にざっとつかめるのが良いところ。しかも全20科目について、監訳の星野リゾート・星野佳路さんのワンポイントレッスンまで付いています。今回は第13章「判断と意思決定」より、判断を間違う落とし穴を避ける手法についてご紹介していきます!
前回、意思決定を助ける基本的なフレームワークを紹介しました。
今回は、拙速に解決策に飛びついてしまう落とし穴を避けるための手法を紹介していきます。
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これまで、拙速に解決策に飛びついて、間違っていたことが何度もあったはずだ。
判断を急いで誤ることはよくある。
ここに陥りがちな落とし穴を挙げておこう。気をつけてほしい。
《よくある落とし穴》
・シンプルで効果的でみんなが共有できるような意思決定の枠組みがない
引き金を特定し、精査し、評価する。
引き金とは、問題に気づくきっかけになるもの
(!)ヒント:問題を解決策と誤解しがち
「これは本当に問題なのか、それとも解決策なのか?」
と、自問すること!
そして、「魔法の質問」を覚えておこう。
たとえば「引退までにXドル貯める」という目標を定めたら、
なぜ?と考えてみよう。
……「家族と時間を過ごすため」
それこそが、本当の目標だ。
「Xドル貯める」のは、目標達成の手段でしかない。
「なぜ?」を意識して、
目標を裏づけるために自問してみるといい。
意思決定のフレームワーク
僕たちはみんな、世界を異なる視点(枠組み)で見ている。
他者の視点を多く持つほど、いい判断ができる。
数多くの視点で問題を見て、最善の考え方を引き出そう。
認知の歪みのせいで、これが難しい。
誰かの意見に賛成しなくてもいいことを覚えておこう。(例:麻薬戦争)
これは簡単ではないが、練習すればできるようになる。
自分が賛成しないような難しい話題を取り上げて、反対の立場から見る練習をしてみよう。
多角的な視点を持てば持つほど、知識も増えてより良い判断ができるようになる。