米情報当局の幹部は7日、今秋の米大統領選を控え、民主党の候補指名が内定しているジョー・バイデン前副大統領の当選を阻止しようと、ロシアが広範な介入を行っているとの見方を示した。一方で、中国はドナルド・トランプ大統領の再選を阻止することを狙っていると述べた。米国家防諜(ぼうちょう)安全保障センター(NCSC)を率いるビル・エバニナ氏が報告書で指摘した。さらにイランも、米国の民主制度やトランプ氏の立場を損ない、選挙を前に米国民を分断しようとしているとした。エバニナ氏はその中で、3カ国いずれも、選挙結果に影響を与えることを目指していると結論づけた。報告書によると、中でもロシアは、バイデン氏に打撃を与えることで、米国の世論や選挙に対する見方に影響を与えようと、最も活発に動いている。ロシア政府はバイデン氏について、ロシアのエスタブリッシュメント(既得権層)に敵対的だと考えているという。