米厚生省のアレックス・アザー長官が10日、台湾の蔡英文総統と台北で会談した。米高官が台湾を訪問するのはまれで、米国は台湾との関係強化に動く一方、対立が深まる中国との「一線」を超える可能性も指摘されている。アザー氏は会談で、台湾を支持するとのホワイトハウスのメッセージを伝え、新型コロナウイルス流行への対応を称賛した。アザー氏は、台湾のコロナ対応は「世界で最も成功した例の1つ」とし、「台湾の社会や文化が透明で開かれ民主的であることの証拠」と述べた。アザー氏の発言は中国とその独裁体制への当てつけと受け止められている。蔡総統はアザー氏の訪問が台湾と米国の関係強化のしるしであるとの認識を示し、この関係が「過去40年ほどでこれほど良好だったことはないという事実を表している」と語った。