米厚生省のアレックス・アザー長官は台湾訪問の最終日となった11日、新型コロナウイルス流行を巡る中国の対応を批判し、感染拡大で中国の責任を問うドナルド・トランプ大統領と同様の議論も展開した。台湾大学での講演でアザー氏は、新型コロナ発生が中国で確認されて以降の当局者の対応があいまいだったと指摘し、このため世界で効果的なコロナ対応が遅れたと批判した。アザー氏は「中国共産党は世界に警告を発し、ウイルスとの戦いで世界と連携する機会があった」とした上で「だがそうしないことを選び、その選択による代償は日に日に大きくなっている」と述べた。アザー氏は前日に台湾の蔡英文総統と会談し、関係強化を約束している。この日の講演でアザー氏は中国と台湾のコロナ対応の違いを強調し、「開放性、透明性、協調を通じてウイルスと戦う台湾の取り組み方は、ウイルスが始まった国とは全く対照的だ」と語った。