中国共産党による香港市民への弾圧は、日を追うごとに激しくなっている。香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」の発行人、ジミー・ライ(黎智英)氏を含む民主派に対する先週の一斉逮捕は、かつては自由都市だった香港への締め付けの最新例だ。中国政府内の強硬派たちは、次の標的は台湾だと考えている。今後4年間に台湾をめぐる対決が起きる可能性があると想定すると、米国の台湾に対するコミットメントの在り方は、2020年米大統領選挙キャンペーンの中にもっと登場してしかるべきだろう。米国の太平洋域での同盟関係における台湾の重要性は、以前から認識されていた。中国政府による公式もしくは事実上の台湾支配を米国が許してしまえば、ベトナムなどの国々は、それぞれの国の独立維持への米国のコミットメントを疑うようになり、中国に接近するだろう。その後中国政府が、日本のような確固たる米国の同盟国を米国から引き離すことができれば、中国共産党は地域覇権の確立に向けて大きく前進するだろう。