4~6月期の実質GDPは、前期比年率27.8%の減だった。これは「戦後最悪の落ち込み」だが、前期比でいえば「わずか」7.8%減であり、欧米に比べればかなり低い。
しかし、GDPは全体の平均像しか示していないので、深刻な事態に陥っている部門があることが分からない。
4~6月がコロナ不況のボトムである可能性が高いが、V字回復は難しい。
4-6月期、前期比年率27.8%減
実際に3割近く落ち込んだわけではない
8月17日に4~6月期の国内総生産(GDP)が発表され、実質前期比年率27.8%減という「戦後最悪の落ち込み」に注目が集まっている。落ち込みが戦後最悪なのは事実だが、いくつかの点に注意が必要だ。
第1に、GDPが実際に3割近く落ち込んだわけではないことだ。