いま、先端的なテクノロジーに携わる人たちのあいだでイスラエルが注目されている。9月14日に「イスラエルのスタートアップの現状と今後の展開について」というイベントを主催する株式会社サムライインキュベート代表取締役・榊原健太郎氏と、同社海外担当の安藤庄平氏に、イベント開催のきっかけと狙いを聞いた。(聞き手・書籍オンライン編集部)

実は世界の最先端の技術はイスラエルにあった

――今回、イスラエルをテーマとしたイベントを開催することになったきっかけは?

榊原 僕らの会社、株式会社サムライインキュベートは、世界で成功できる起業をトータルに支援することを目指し設立しましたが、事業の一つとして天王洲アイルでスタートアップのためのコワーキングスペースを展開しています。

 その関連で今年6月に、コクヨ品川オフィスで開催された、Coworking Conference TOKYO 2012に参加しまして、そこで頓智ドットから独立したあるIT技術者の方から、「榊原さん、イスラエル面白いですよ」と『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?』を紹介されたことがきっかけです。

 それまで僕らはシリコンバレーばかり見てたんですが、この本を読んで実は世界の最先端の技術はイスラエルにあったということを知って非常に驚きました。基幹的な技術はほとんどイスラエルのもので、アップルとかマイクロソフトはそういう技術を持っているところを買収して使っていることに気づいたわけです。

 そこで、僕らがこれまでシリコンバレー、タイ、ベトナム、インドネシアで開催してきた「サムライベンチャーサミット」をイスラエルでやりたいと、イスラテックの加藤さんに相談し、11月6日にマイクロソフトのイスラエルの拠点で開催することが決まりました。

 同時に、僕らも含め日本人はイスラエルのことを知らないので、もっと深掘りして拡散したいと考え、このイベントを企画しました。