日本のITサービスをもっと海外に知らせたい

イノベーターたちはイスラエルを目指す榊原健太郎(さかきばら・けんたろう)
1997年、関西大学社会学部社会学科産業社会学専攻卒業。日本光電株式会社を経て、株式会社アクシブドットコム(現ECナビ)創業期における営業統括。2001年、株式会社インビリック電通(現電通ワンダーマン)入社、大手情報通信・飲料メーカー・金融会社のダイレクトマーケティング戦略に従事。2002年アクシブドットコム(現ECナビ)に復帰、営業統括として西日本広告販売ブランチの立上げ、営業本部の再構築、モバイルサイトの立上げに従事。
2007年、グロービス経営大学院経営研究科入学。2008年にシード・スタートアップベンチャーの経営・マーケティング・営業・人事・財務・CI戦略支援に特化した株式会社サムライインキュベートを設立、代表取締役CEOに就任。約60社のスタートアップ企業に投資。その中には、画像投稿サイトとして世界的に成功した「ピクシブ」、国内最短EXIT記録を創った「ノボット」など、有望かつ話題の企業が多数ある。目標は現代の渋澤栄一。

榊原 僕らはゼロからグローバルで成功するようなIT系の企業、たとえばフェイスブックやグーグルのような会社をつくることをミッションにしています。海外でイベントを開くのは、日本のIT系サービスには素晴らしいものがあるのに知られていないということ、それから世界的に成功しているIT系のサービスは世界的なVCから投資を受けていることから海外のVCとのコネクションをつくりたいということがあります。

 グローバルに出るためには、向こうのVCやインキュベーターやスタートアップと会わせて、日本もすごいIT系のサービスをつくっているんだぞということを認識してもらってネットワークをつくっていきたい。日本のITスタートアップが世界で最短距離で成功するためにはどこの国と仲良くすればいいか、ということを考えたとき、イスラエルは面白いんじゃないかと。

 シリコンバレーの場合はあまりにたくさんの人や企業が来すぎていて、大手VCには会えないけれど、イスラエルはまだそこまでではないので、有力VCに会える可能性があります。こうしたVCとつてをつくって僕らのファンドに投資してもらう、また、日本のスタートアップに投資してもらうことによって、世界で成功する近道になるのではないかと考えています。

 あと、なぜ最先端の技術が次々生み出されるのか、イスラエルという国のスキームを学べればと思っています。僕らとしてはサムライインキュベートとコワーキングスペースSSI(Samurai Startup Island)のある天王洲アイルを、イスラエルやシリコンバレーに匹敵する最先端の技術が発信できる場所にしたいというビジョンを描いています。