――では、目前に迫っている「イスラエルのスタートアップの現状と今後の展開について」の概要を教えてください。

榊原 『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?』の出版に尽力されたギブン・イメージング代表取締役社長、河上正三さん、イスラエルのハイテク情報に特化したポータルサイト、イスラテックの代表・編集長の加藤清司さん、そしてイスラエル企業と仕事をしているプログラマーの谷口直嗣さんをスピーカーにお招きしています。それぞれの立場からイスラエルの現状、最新動向、イスラエルのITスタートアップとどう付き合っていけばいいかなど、事例や最新の試みをプレゼンしていただきます。

 スピーカーへのQ&A、また参加者同士のネットワーキングの時間もたっぷりとってありますので、イスラエルとの具体的な協業の可能性を持ちかえっていただけると思います。

――11月6日にイスラエルで開催される「サムライベンチャーサミット」では、どんな成果を期待していますか?

安藤 イスラエルでは初めて開くので、まず関係づくりからと考えています。第一に、日本のITサービスを知らしめること、第二に、現地のベンチャーキャピタルからの出資を仰ぐこと、そしてイスラエルの先端技術を日本にもってくることを目指しています。

 シリコンバレーでは昨年8月に第1回の「Samurai Venture Summit in Sillicon Valley」を開催しました。ITサービス系のスタートアップ17社を連れて行き、現地のVC(ベンチャーキャピタル)や個人投資家とのつながりができました。まだ直接投資を受けるには至っていませんが、これをきっかけに「現地へ行って挑戦してみたい」と会社をシリコンバレーに移したところが3社ほどあります。

 イスラエルでも同様の成果を期待していますが、治安の問題などもあるのであまり規模は大きくせず、フィルタリングして10社程度で行こうかというところです。