米バイオテクノロジー会社モデルナは26日、開発中の新型コロナウイルス予防ワクチンについて、小規模治験で56歳以上の人々でも若者と同等の免疫反応が示されたと発表した。重症化しやすい年齢層にとっては明るい兆候となる。中高年層は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院や死亡のリスクが若者より高い。モデルナをはじめ各社は新型コロナの予防ワクチン開発を競っているが、一部の専門家はワクチンが中高年に大した予防効果をもたらさないとの懸念を示していた。免疫システムは通常、年齢と共に低下するため、病気に対する十分な免疫反応をワクチンで誘発することが困難になり得る。モデルナは先に、18~55歳の大人を対象とした初の臨床試験で、ワクチンが免疫反応を誘発し、おおむね安全で認容性も高いことが確認されたと発表していた。国立衛生研究所(NIH)主導の今回の試験は56歳以上も対象に含めた。