首相の口からコロナ対策に関するコメントが出るというのが当初想定だったが、首相会見では、一応コロナ対応策に関しての発言もあったが、案の定、本人の口から辞意が発信された。

 その経緯は、テレビでも広く報道されたので、わざわざここで書く必要もなかろう。

 私は当日、午後5時を挟んでラジオの相場番組にコメンテーターとして出演していたので、「こんなのはライト級のイベントであり下げはすぐ戻しますよ」と軽く答え、実際8月31日の相場はそうなった。

 しかし、「ライト級」ではない可能性もある。ここでは今までの安倍内閣の功績(あるいは失敗)を相場観点で見てゆきながら、その点を掘り下げる。

なぜ安倍政権の前は
株価が安かったのか

 安倍内閣、事実上、第2次安倍内閣は、民主党の最後の内閣である野田内閣が終わった2012年1月13日から始まったといえよう。実際には、その1カ月前から次期安倍内閣への「期待」が大きくなっていた。

 というのも、2012年11月16日、野田首相は衆議院を解散したが、すでに支持率は地に落ちていて、自民党復権は決定的だったからだ。

 予想通り、12月16日の衆議院総選挙で民主党は大敗した。

 だから第2次安倍政権の期間は、相場的に見ると2012年11月16日から2020年8月28日なのである。野田内閣による衆議院解散当日、日経平均が194円高だったのと今回は対照的だ。

 この期間は全般的に登り調子であるが、不思議なのは、「なぜ安倍政権の前はこんなに株価が安かったのか?」ということだろう。