加えて言えば、歳出拡大とともに求められるのが、国民・消費者、そして日本の企業の大部分を占める中小・零細事業者の大きな負担軽減につながる消費税の減税、最低でも5%への減税である。その必要性に言及し出した総裁選候補者もいると聞くが、これも口だけ格好だけではないことをぜひ具体的な政策として示してもらいたいものであるが(歳出拡大と消費税減税については、安藤裕衆院議員らによる「日本の未来を考える勉強会」がこれまでにいく度となく行ってきた提言をそのまま採用するという方法もあろう)。

今や不可避なのは
脱グローバル化である

 次に、グローバル化や新自由主義からの脱却について。

 反グローバルや脱グローバルの動きは既に世界主要各国で見られてきたし、その一つの象徴が米国におけるトランプ大統領誕生であり、もう一つの象徴が英国のEUからの離脱である。

 そのほか、EU加盟諸国内における国民主権回復運動もあるが、日本の多くのマスコミはこれらを「危険な保護主義」だとか「極右運動」だとして否定的に報道し、それを鵜呑みにする政治家や官僚は少なくなかった。

 しかし、新型コロナが世界的な感染拡大を見せる中、各国が真っ先に採った行動は、実質的な国境の封鎖であった。その後、都市封鎖までに至った国も多くあったが、その分の生活や仕事の補償を怠らなかった。

 つまり、この新型コロナショックの中で明らかとなったのは、国民や国民経済を守ることができるのは国家だけだということであった。

 加えて、サプライチェーンのグローバル化のこうした危機への脆弱性もモロに露呈し、改めて国内で消費するものは極力国内で生産することの重要性が認識された。こうした事実からしても、グローバル化やグローバル化政策は大幅な修正を迫られ、各国はその方向に向けて動き出しているようだ。

 翻ってこの日本はどうであろう?

 いまだに「グローバル、グローバル」と唱える政治家、官僚、財界人、言論人は後をたたず、グローバル化の推進は所与のもの、不可避のものとする見方さえいまだに健在である。

 しかし、今や不可避なのは脱グローバル化であって、その方向での政策の大幅な修正が必要とされているのである。