「カフェイン中毒とまではいかなくても、知らず知らずのうちに軽度の依存状態になっている人は多くいます。実は、すでに症状が出ているという人も少なくないのです」

 そう話すのは、豊田こころのクリニックの院長を務める、精神科医の大和行男氏だ。大和氏は、カフェインが引き起こしている可能性がある病状を、こう説明する。

「カフェインは血管を収縮する作用があるので、過剰に摂取すると、片頭痛や耳鳴りを引き起こします。胃酸の分泌を促す作用もあるので、胃痛がするという人もいますね。また、動悸や過呼吸、ふるえといった交感神経刺激症状が出ることもあります」

 慢性的な片頭痛や耳鳴りといった症状に悩まされている人は、実はカフェインの過剰摂取が原因かもしれないのだ。だが、現状ではこうした症状を病院で診てもらっても「ストレス性の症状」で片付けられてしまう場合がほとんどだという。

「症状によって内科や耳鼻科にかかると思いますが、アルコールやタバコの摂取量を聞かれることはあっても、カフェインの摂取量を気にする先生はあまり多くありません。そのため、検査しても原因が判然とせず、『恐らくストレスが原因』と診断され、心療内科や精神科を紹介されます。『精神科で初めて、カフェインの摂取量を指摘された』という患者さんもいるのです。それくらい、カフェインによる体調不良は見過ごされやすく、重症化するまで本人も自覚が持てないケースが多いのです」

中高生もカフェイン依存に…
紅茶や緑茶も要注意

 軽度の依存症状が出ていても、まさかそれがカフェインによって引き起こされているとは認識しづらいもの。こうして無自覚のうちに重症化してしまうというわけだ。なぜカフェイン依存はこれほどに症状の進行を自覚しづらいのだろうか。