コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。
ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。
発売2ヵ月で13万部を突破した、樺沢紫苑氏による最新作ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。
「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫る――。

「自分の意見」をしっかり作っておく

同調圧力に負けないために重要なのは、「自分の意思をきちんと持つ」ということ。「自分のやりたいことを明確にする」こと。自分のやりたいことが明確になっていないから、他人の意見に惑わされるのです。

自分のやりたいことが100%明確になっているなら、他人の意見など気にならなくなります。自分の進みたい道に向かって、一直線に進むだけです。

ですから、まずは自分がどう生きたいのか、何をしたいのか、どこに進みたいのかを、普段から自問自答しておくことが必須なのです。あなたは、自分の意見を持っていますか。以下の質問に答えてください。

(1)あなたにとって最も重要な価値観はなんですか?
(2)あなたのビジョンはなんですか?(ビジョンとは、あなたの将来のあるべき理想の姿)

この2つの質問に迷わず答えることができたなら、人の意見に流されない、自分の生き方をしっかり持っていると言えます。

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書くことで「自己洞察力」を鍛える

「自分の意見をしっかりと持とう!」と言われても、「自分のやりたいことがわからない」「自分の考えや意見がない(わからない)」という人は多いでしょう。自分の考えを明確にするためのトレーニングが、アウトプットです。

アウトプットとは、「話す」「書く」「行動する」です。言葉に出すことで、思考、思索は前に進み、実際に行動することで、その考え、判断がよかったのか、悪かったのかも明確になります。

自己洞察力を鍛えるおすすめのトレーニングは「日記を書く」ことです。今日あった楽しかった出来事を文章として表現するのです。

自分のノート、日記帳に書いてもいいですが、SNSに投稿することで、さらに効果は高まります。他人が見る、他人に批判されるかもしれない緊張感が、あなたを真剣にし、アウトプットの効果を高めるのです

ニュースについて、自分のコメントを数行書いて「シェア」「リツイート」するだけでも、自分の意見を明確にするトレーニングになります。

今の自分の考えや感情、気持ちを「文字」にする。これを毎日続けていると、「自分の考え」を「文字」や「言葉」で表現する能力が高まります。

「今の自分が何を考えているのか?」
「自分は、何をしているときが楽しいのか?」

自分の得意・長所がわかるようになると、「自信」もついてくる。自分自身を客観的に観察できるようになってくる。結果として、自己洞察力が鍛えられるのです。

普段からさまざまな問題を考え、自分なりの「最適解」を用意しておく。何も考えていない人は、反論もできないので相手の意見に流されるしかありません。

文章を書くことで、自己洞察力を深めておく。「自分の意見」を持っていれば、いつでもそこに立ち返ることができ、人の意見には流されなくなります。

「事前に書いておくだけ」で流されなくなる

6人が参加する会議で、プロジェクトの賛成・反対の採決をする場合を考えましょう。

順番に意見を聞いていくと、「反対」「反対」「反対」と3人連続で「反対」が続いたとき、その次に意見を言うあなたは「賛成」と思っていても「賛成」と言えるでしょうか。

おそらく同調圧力に屈して、「反対」と言ってしまうはずです。なので、会議で採決をする場合、「口頭」で投票するのはやめたほうがいいと言われます。

では、どうすればいいのでしょうか。最初に紙を配って、「賛成」「反対」を記入してもらうのです。次に、1人ずつ自分の紙に書いた「賛成」「反対」を読み上げてもらいます。そうすると、同調圧力とは無関係に、全員が紙に書いた通りの意見を述べることができるのです。

事前に自分の考えや結論を、紙に書いておくだけで「同調圧力」の影響を回避できます。人の意見に流されなくなるのです。

たとえば、会議などで自分の意見を求められる場合、自分の発言の要旨を紙に書いて準備しておきます。あとは、それを読めばいいだけです。

よく患者さんで、「先生の前に座ると、緊張して、言いたいことが言えません」と言う人がいます。そんな人には、「伝えたいことを事前にメモに書いてきてください」と言います。実際に患者さんはメモに書いてくる。「それを、そのまま読んでください」と言うと、患者さんはそれを読みます。

こうするとどんな患者さんでも、緊張や圧力に負けずに、伝えたいことをストレートに伝えられるのです。