成都小売業協会と中商数据が合同で発表したデータによると、19年に成都で初出店したブランド店舗は473店に上る。20年上半期で成都に初出店したのは122店で、うち中国大陸初出店は6店、大陸西部初出店は4店、西南地区初出店は32店、成都初出店は80店だった。

 李副社長によれば、初出店ブームの背景には2つの要因があるという。 

 1つ目は、中国の経済成長における消費への依存度が増加しており、政府から民間まで皆ブランドの初出店、特に海外ブランドの初出店の呼び込みに強い意欲を示していること。

 2つ目は、中国人の消費力が増強していることだ。特に80年代以降の世代は、海外文化の受容に寛容で、また、ブランドに対する認知度と忠誠心が高い。

 さらに今年は、外資による中国への投資に関する新たな基本法である「外商投資法」施行の初年度に当たる。外資に対する「ネガティブリスト」の大幅縮小など、外資の対中投資に対する条件が緩和されたこともあり、今後、さらに海外ブランドの初出店が増えることになりそうだ。

競争が激化する中で
新たな顧客体験を提供できるか

 中国に進出する海外企業にとって「初出店経済」ブームはチャンスではあるが、一方で難しさもある。

「無印良品」中国本部の責任者は「中国は巨大な市場だが、市場開拓には一定のリスクが存在する。新型コロナの感染拡大時、中国各地での厳格な隔離政策により中国の供給工場が操業停止するなど、サプライチェーンの問題が露呈した」と、中国でのビジネスの難しさを語る。