2016年米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利は、米貿易政策に第2次世界大戦以降で最大の転換をもたらした。関税を相次ぎ発動し、各国との連帯をあえて避けてきた。ジョー・バイデン前副大統領が今年の大統領選で勝利すれば、再び方向転換する可能性がある。民主党の大統領候補であるバイデン氏は、トランプ氏による貿易制裁に打撃を受けた同盟諸国から支持を求め、関税を再考し、中国に対抗するため共同戦線を張ろうとするだろう。共和党の現職であるトランプ大統領は関税について、お気に入りの武器であり、中国やメキシコなどの国々を米国の意志に沿わせるのに効果的に利用していると述べている。昨年の保守系活動家との会合では、関税が「わが国の歴史において最も素晴らしい交渉手段」だと評した。