成成明東日で東洋が存在感、
タックル問題の日本は苦戦

 日本大人気が落ちている。日本・経済と東洋・経営で33%、日本・商と専修・経営で40%、日本・文理と駒澤・文でも57%しか日本を選ばなかった。

「こんなことになるとは想像もつかなかった」

 こう言うのは大学通信の安田賢治常務だ。日本と東洋の大学全体のダブル合格を見ると、東洋を選んだのが60%にも及んだ。さらに、日本と専修、日本と駒澤のダブル合格を見ても、専修を選んだのが50%、駒澤を選んだのが42%となった。

 かつて日東駒専の中では日本の人気が頭一つ抜けていた。しかし、18年にアメリカンフットボール部の危険タックル問題が発生。大学側の対応が後手に回り、世論の批判が高まった。

 その結果、問題後の19年の志願者数は1万4千人も激減。今年は問題前の志願者数まで戻したが、依然として厳しい現状が続いているようだ。安田常務はこう見る。

「志願だけではなく、最終的に入学してくれることが重要。タックル問題のあと、大学が変わったという印象はない。それが人気低下を引きずっている要因だろう」

 こうした中、存在感を高めているのが東洋だ。東洋と駒澤、東洋と専修のダブル合格ではそれぞれ91%、71%が東洋を選んでいる。

 さらに格上とされてきた成城、明治学院とのダブル合格でも、それぞれ15%、17%が東洋を選んでいた。加藤建二入試部長は人気の要因として、国際化の取り組みや、ホームページで体験授業を公開し、教員の研究内容をわかりやすく紹介している点を挙げる。

「以前は偏差値が大学選択の大きな指標だったが、今は大学の姿勢や学ぶ内容が重視されてきている。こうしたことをしっかりと示しきれている点は他の大学との差別化につながっている」

 受験関係者からの評価も高い。ナガセの市村広報部長は、こう語る。

「キャンパスの移転や学部の新設など絶え間なく改革を続けた結果、大学グループに風穴を開けた。法政とのダブル合格でも東洋を選ぶ受験生が本当にわずかだがいる。成城、明学と並ぶようになれば、次も見えてくる」

(本誌・吉崎洋夫、松岡瑛理)

週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋

AERA dot.より転載