男子校がランキング上位に来る傾向が顕著に(2年連続1位の世田谷学園)

今回の「難関私立大学合格力」全国ランキングの上位校は前回に比べて大きく入れ替わった。大規模私立大学に対する「定員厳格化」は、受験生の併願校選びに多大なる影響をもたらしている。どのように変化したのか見てみよう。(ダイヤモンド社教育情報)

ランキングをめぐる男女の競い合い

 難関私立大学といわれて、どの学校が頭に浮かぶだろうか。私大の両雄である早慶、それに上智と東京理科を加えた「早慶上理」を筆頭に、躍進著しい明治、女子人気の高い立教と青山学院、初めて総理大臣を出した法政、法学部が都心に帰ってくる中央の「MARCH」、関西ではいわゆる「関関同立」、名古屋では上智のパートナーでカトリックつながりの南山などが挙げられる。これら14大学の延べ合格者数(関西学院は実合格者数)から算出したのが、「難関私立大学合格力」である。

 1人の受験者が複数の大学・学部から合格を得れば、それだけ合格力は高まることになる。そのため、内部推薦で特定の学部に進学する大学の付属・系属校は合格力が低く出ることもあって、ここには掲載されていない。

 この合格力ランキングの上位は、対象となる大学が東京に多いため、首都圏の高校が毎回上位を独占する。ベスト10は東京6校、神奈川3校、千葉1校となった。前回ランキングでは神奈川4校で千葉はなかったのが変化と言えば変化である。そのうち公立校は3校(前回は1校)で、残りは私立の男子と女子の中高一貫校がしのぎを削っている。

 私立中高一貫の上位校にとって、難関私立大学の合格実績は保護者に安心感を与える最大のセールスポイントとなる。せめてMARCHや関関同立に入ってくれれば、という親の願いに応えるべく、受験指導に注力している。

 では、今回のランキングを見てみよう。1位は前回に続いて世田谷学園だった。16世紀末に曹洞宗の学校として生まれ、大正初期から一般の生徒も受け入れるようになった座禅も行う仏教系男子校である。柔道の強豪校として名をはせ、同じ宗派の駒澤大学とのつながりが歴史的に強かったものの、2020年の同大合格者は22人と、早稲田(84人)や慶應義塾(75人)と比べても控えめである。むしろ東京大に10人前後の合格者を出すなど、最近は進学校としての進境が著しい。午後入試で多くの難関私立一貫校受験生の併願校となり、人気が上昇している。

 2位のサレジオ学院はキリスト教系男子校で、同名の修道会が母体となる横浜市の中高一貫校だ。港北ニュータウンにも近い立地も人気の要因である。前回10位からの躍進となった。

 3位には東京女子御三家の女子学院が入った。同じく御三家の桜蔭は前回の36位から5位へと大幅ランクアップである。他にも女子校では、難関校の併願先として人気のある7位鷗友学園女子、8位頌栄女子学院が例年同様、上位に名を連ねている。
 
 他にランクを上げた学校としては、4位(前回12位)神奈川県立湘南、東京・神奈川で最多の受験生を集める男子校の6位(同45位)東京都市大学付属が挙げられる。

※次ページのランキング表では「早慶上理」合格者数の合計のみ掲載