これまで地震などの自然災害が起こった場合も、ブランド力は低下せず、むしろ認知度アップ、『応援しよう』という気持ちにつながる傾向にあったが、今回もそれに近い結果といっていい。

 つまり、住民向けの『インナーブランディング』と一般消費者向けの『アウターブランディング』は異なるもので、分けて戦略を考えることが重要だろう」(田中社長)

 実際、今年の魅力度ランキングの結果を見てみると、早い段階から新型コロナ感染が拡大した北海道は1位のまま、感染者数が人口10万人比で全国最悪となった沖縄は、昨年4位から3位へと順位を上げている。一方で、感染者数の少なかった岩手県は昨年30位から35位、鳥取県は昨年41位から40位と、良い変化につながってはいなかった。

東京都は新型コロナの影響も
魅力度の低下は全国最大に

 全体的に見れば、新型コロナによる影響は限定的とはいえ、東京都は魅力度で昨年3位から4位に順位を落とすなど、やはり影響を受けている。点数は昨年の43.8点から36.4点へと7.4ポイントも低下するなど、47都道府県で最大の低下幅となった。

 今回の魅力度ランキングとともに調査が行われた「観光意欲度ランキング」の結果でも、東京都は昨年の4位(47.4点)から7位(43.0点)へと大きくダウン。居住意欲度ランキングも、昨年1位(26.3点)から2位(20.5点)へと低下するという結果になっている。

 市区町村版の魅力度ランキングでも、昨年24位だった新宿区(31.1点)が42位(26.0点)にまで順位を落としており、「東京での感染拡大」「夜の街・新宿でのクラスター発生」というイメージは、魅力度調査においても影を落としている。

 ただし、東京23区の魅力度平均が前年から1.1ポイント低下した一方で、23区以外の都下の平均は、逆に0.3ポイント上昇していた。同じ東京都でも人口が区部ほどは密集していない地域の都下は、テレワークの浸透などからも魅力的に捉えられ始めているのかもしれない。

(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)