とはいえ、これまでの閉店はすべて新型コロナの感染拡大前からの計画で、時期が重なったにすぎない。ここ数年、各社は店舗戦略の見直しやリストラを断続的に進め、その結論が店舗撤退という既定路線だった。

 新型コロナの前から、消費者の百貨店離れが広がり、2019年10月の消費増税と暖冬がとどめを刺したと見るべきだ。

 だが、新型コロナの影響で今期業績は大幅に見込みが狂い、リストラ策がピッチをさらに早める可能性も出てきた。百貨店の「大閉店時代」は、むしろこれから本番を迎えるだろう。

百貨店70社の最新決算は
8割が減収、半数が赤字

 主要百貨店70社の最新期決算(2019年4月期-2020年3月期)の売上合計は、5兆6186億円(前期比3.1%減、1824億円減)、純利益合計は58億円(同91.1%減)で、減収減益だった。

 減収は調査開始以来4期連続で、長期低落が続いている。特に、最新期の売上高は前2期と比べても落ち込み幅が顕著だ。

 企業別では、増収が10社にとどまったのに対し、減収は60社に上り、減収企業率は8割を超えた。増収10社のうち、前期比5%以上は秋田県内を中心に、食料品販売を主軸とするタカヤナギ(秋田県、前期比7.8%増)の1社のみだった。

 純利益の合計は、先述の通り58億円(前期比91.1%減)の黒字にとどまり、前期の660億円から大幅に減少した。赤字企業の増加に加え、そごう・西武(▲75億円)、三越伊勢丹(▲64億円)など、いずれも大手が大幅な最終赤字を計上したことが要因だ。全体の売上高純利益率は0.1%に低迷し、低収益が経営の足かせにもなっている。