山形・徳島に続く「百貨店空白県」
3番目の候補は17県

 山形県は大沼の破産で、全国初の「百貨店空白県」となった。次いで、8月にそごう徳島が閉店した徳島県が続いた。

 そごう徳島の閉店後、建物を保有する地元第三セクターが隣県の高松三越の誘致を交渉していることが明らかになり、話題となった。11月中旬から1カ月間、高松三越は同建物で「お歳暮ギフトセンター」を開設する予定だ。今回はあくまでも期間限定だが、そごうロスで消沈する地元関係者の間では、正式出店への期待が高まっている。

 百貨店が県内に1店舗しかない都道府県は全国で17県を数える。このうち、8県が大手系列の百貨店で、9県が地場百貨店だ(表参照)。

 3番目に空白県となる地域はどこか。

 大手系列は、破綻懸念こそ低いが、徳島県のように「選択と集中」の構造改革の中で、地域から撤退という選択肢は十分考えられる。

 また、不振にあえぐ地場百貨店の中には、重大な経営危機にひんしている企業があるとの情報もある。支払いを懸念して取引見直しを検討する仕入業者も出ている。新型コロナという逆風の中で、名門のプライドを捨てきれない百貨店は、生き残りを懸けた統廃合や再編、閉店だけでなく、経営破綻による突然死も現実味を帯びている。

 百貨店はその名が示すように、何でもそろう魅力ある商品構成が売りだ。かつては街のランドマーク、ステータスシンボルでもあった。だが、ドラスティックな消費構造の変化で、存在感と求心力を次第に低下させてしまった。過去の遺物として取り残されないため、その存在意義を見つめ直すのに残された時間は少ない。