100歳の人は「何年分」生きたと感じているのか写真はイメージです Photo:PIXTA

いつもと少し違った視点で見ると、当たり前と思っていたことが実はそうではなかったり、逆に奇異に見えていたものが当然のように思えてきたりするもの。人気サイエンスナビゲーターが数学で求めた「人生の折り返し年齢」は、意外な数字だった。※本稿は、サイエンスナビゲーターの桜井 進『人生は数学でできている』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。

年を取るにつれ1年が
短く感じられるのはなぜ?

問題  人生100年の半分を迎えるのは時計時間では50歳。では感覚時間では何歳でしょうか。
(1)10歳
(2)20歳
(3)30歳
(4)40歳

 時間は人間の社会活動――宗教・政治・経済に大きな影響を及ぼします。人間一人一人が時間に縛られ、時間の流れの中で一生を生き、大地に還っていきます。

 1968年、日本は国民総生産(GNP)でアメリカに次いで世界2位になりました。GNPでは1位になることはできていませんが、日本が世界1位を長い間保持しているのが平均寿命です。WHOが発表した2023年版の世界保健統計によれば、平均寿命が最も長い国は日本で84.3歳、2位はスイスで83.4歳です。ちなみにGNP世界1位のアメリカは平均寿命では40位、78.5歳です。

 2024年、わが国では100歳以上の人口が9万人を超えています。保険会社の「人生百年時代」というキャッチコピーが踊っています。日本人にとって冒頭の問題がリアリティを持つ時代になっています。

 大人になると実感すること――1年が年々短く感じられていくこと。小学生のときの1年間はとても長かった。小学1年生から見た小学6年生は大人に見えました。でも大人になってから年齢が5つ6つ違っても小学生のときのように大人には見えません。